代表取締役社長
三橋 誠
誠心誠意お客様の期待に応えるという
普遍的な真理は変えず
次の新しい100年へ向けて邁進します
株式会社テヅカの2023年度前半は、比較的順調に回復傾向を辿りましたが、後半に掛けて主力ユーザーとなる自動車産業での不祥事の影響で大手製造工場の生産停止が響き、出荷が伸び悩む状況となりました。特に弊社の売上げシェアーの半分近くを占める主力の切削工具が対前年で2桁の減少となる中、自動車業界も今後の一般市場で電気、内燃機関のどちらの車が伸長するのかが読み切れず、新たな設備投資が抑えられたまま推移した事で、工作機械などの設備系売上が予想を下回り、測定機器を始め新しい取り扱い品目での挽回を図りましたが、最終的に2023年度は対前年の実績を5%強割り込む形で終了しています。
一方弊社の子会社米国のバイセンツールは、旺盛な米国市場の需要のお陰で順調に売上を伸ばし、2023年度は1990年に買収して以来の最高の売上となりました。昨年度は日本より男子営業1名、現地にて日本人スタッフ(女子)を1名増員しており、今後も主な販売先である日系企業への供給責任をしっかり果すと共に、日本のメーカー様の製品の情報提供とPRに努めていくつもりです。
続いて2023年度の営業活動ですが、弊社が各地区で地元の販売店様、メーカー様の出先と組織している「テヅカ会」は昨年創立44年目を迎え、コロナの為に開催が延期されていた40周年の記念旅行を茨城テヅカ会が北海道、東北テヅカ会が福島、長野テヅカ会が熊本、沼津テヅカ会が博多、熊本、北関東テヅカ会が博多、長崎にて、それぞれ開催する事が出来ました。熊本を訪れたテヅカ会は今話題のTSMCが建設されている菊陽町を訪問し、現地にて日本のシリコンバレーの発展状況の説明を聞く勉強会を開催しました。その他、残りの4地区の大森、足立、浜松、新潟テヅカ会は講演会を含めた通常総会を開催し、各地で測定講習会やメーカーの製品講習会を計画通りに実施し、メーカー様、販売店様の営業支援を継続して行っております。
また、コロナ禍で始まったITによる業務改善では、営業がSFAによる営業情報の蓄積が進展して、今後のリピート発注、校正業務、更新、買い替え需要に活用する準備が整いつつあります。社内業務においてはRPAがより多くの作業を行えるようになり、人手による入力間違いや無駄な作業の削除を進めており、入荷、検品作業もQRコードの読み込みによって一段と正確、時短で出来るようになってきました。各種会議のWEB開催もしっかり定着して、講習会、打合せを始め人事採用などにも活用し、経費面での移動費の減少が図られています。ただし、Face to Faceが効果を発揮する場面では、テヅカはWEBではなく今後も何処にでも伺い、販売店様、ユーザー様、メーカー様との直のコミュニケーションを大事にしていきたいと思っています。
毎年テヅカは活動テーマを作っていますが、2024年度は「変わらぬ決意、変えていく未来、チームテヅカ!」と致しました。テヅカの伝統であり経営哲学でもある「誠心誠意」、「三位一体(販売店様、テヅカ、メーカー様)の営業推進」は決して変える事無く、その上でどんな新たな未来にも対応できるよう、テヅカのネットワークの中の人間関係、情報、そして製品知識をリアルとITで有機的に繋げ、新しい時代に相応しいサービスを追求し、提供し続けていこうと思います。